H30年第4回定例会小林たかや一般質問発言全文

自由民主党議員団の小林たかやです。
本日は、「職員体制と採用について」と「区道と広場の適正な維持管理について」2点の一般質問を致します。

「職員体制と採用について」

本区の業務量は、人口増の影響等により質・量ともに増加していると考えられます。
そのため、職員体制は当然に強化していかなければなりません。
しかしながら、一方では、労働力人口の半減が社会的に見込まれる状況にあり、
人員削減に努めていくどころか、労働力の確保が厳しくなっていくことが見込まれます。
そのため、技術革新や民間活力を活用するなど、もう一歩踏み込んだ形での体制をとらなければなりません。
今年の9月から10月にかけて新聞に自治体で保育園施設選考にAI(人工知能)を活用した取組が行われているとの報道がございました。
新聞によると「誰をどの保育所に割り振るか」。煩雑な認可保育所の入所選考を、市区町村の職員の代わりにAI(人工知能)に任せる動きが出始めている。港区では、保育園の入園選考でのAIの活用に向けて検討を始め職員が約1週間かけていた作業を約4分に短縮できたという。
港区は、2019年度以降の選考から活用を目指している。他の自治体でもAIの活用は、進んでおり墨田区は、住民からのゴミに関する質問をAIが答えるシステムを導入して分別方法に答えている。渋谷区では、LINE(ライン)で会話できる「渋谷 みらい」君を開発し食事や観光についての相談にお勧めの場所を教えている。これからの自治体運営は、AI無しには、語れなくなって来ます。
そこで、千代田区は職員定数条例を来年度より見直すこととなっており、このような新しい時代の変化を取り入れて見直す事が重要だと指摘して以下の5問の質問を致します。

①定数条例の見直し時期に来ています。

これまでも質問してきましたが、引き続き職員体制や人材育成に関する様々な課題の整理状況や解決のための方向性について確認します。
まず、私の第2回定例会の質問において検討するとの答弁のあった事項について確認します。
業務量を見据え、職員数を算出するとありましたが、そろそろ業務量については算出されていないと職員定数算定に間に合わないと思いますが状況は、如何ですか。また、将来にわたり何年先までの業務量を見据えるのでしょうか。
職員の質向上(ヒューマンエラー防止)のための人材育成に関する考え方を早急に整理する必要がありますが如何ですか。
ベテランのノウハウ継承のための具体的方策は、どうなっていますか。
定年延長など国等の動向を注視し対応するとありましたが現在の状況は如何ですか。
専門分野への対応(特にITなど)について、何らかの対策を取るとありましたが現在の状況は、また職員への専門研修など、育成のための方策はどのように対応しようとしているのですか。
職員の世代間のばらつきについては、経験者採用等により対応するとありましたが、あと何年で解消される見込みなのか、採用計画等の考え方をお示しください。
正規職員が本来やるべき仕事とそれ以外の仕事の分類・整理が必要であると考えますが見解をお示しください。
(相談業務は、当然、区が直接やらなければならない事業として正規職員がやると言う曖昧な答弁をしてきましたが、本来やらなければならない事業を分けないといけないのですがその辺は、整理されていますか。)

②幼稚園教諭の採用について伺いします。

幼稚園教諭の採用は、千代田区独自で行なっているのですか。
教員数は約40名の中、区内8園のみで人事異動のローテーションを繰り返しているようです。
ここで質問します。
まず1点目は、幼稚園のクラス担任は全て正規教諭で配置されていますか。
また、今後も担任となる正規教諭が不足しないよう計画的な採用がなされているのですか。お答えください。
2点目は、人事異動の目的・意義とは、本人の成長や人材育成、適材適所への人員配置、組織の活性化にあると思いますが、区の8園しかない規模の中でそのことが実現できるとお考えですか。お答えください。

③次にAIの活用についてお伺いします。

冒頭で取り上げましたが現在、他の自治体において、職員に代わって業務を行うためにAI技術の活用の取り組みが活発に進められています。AIの活用は、職員定数に影響すると思いますが、区として取り組んでいく考えがあるのですか。
また、導入すれば、人員は、抑制できる。職員が事務処理から解放される。
職員本来の仕事が出来る。と言われていますが、導入するためには、ただ進めればよいというものではなく、職員が行うべき業務とAIが行なうべきものは慎重に検討する必要があります。
また、一時的に導入経費と担当部署の仕事量が増えるという課題がありますがご見解は如何ですか。

④今回の定数条例の見直しにあたっては、AIが必要部署に導入された場合、職員数や構成がどう変わるかなどを考慮した形での想定となるのですか。

お答えください。

⑤区を取り巻く環境、社会情勢をみますと、人口増による業務量の増加への対応、行政の業務の専門性の向上(IT、民間開放)が求められ、さらには、2040年には労働力が半減すると言われています。

こうした厳しい環境の中、千代田区の将来像(人口増加の限界、業務量に見合った職員体制)、いわゆる施設キャパ等のハード面とソフト面の両面から今後の施策展開を明確にしたうえでなければ、真に必要な職員数の想定はできないと考えますがご見解をお伺いいたします。

「区道と広場の適正な維持管理について」

先日、雨降りの夜JR秋葉原駅に向かって駅前広場を歩いていました。駅前広場の歩道のコンクリート板がぐらぐらしていて、動くたびに雨水がはね、通行人が迷惑していました。夜なので状況がハッキリとわからず、翌日、現場を確認しに行きました。すると、そのコンクリート板以外にも破損したコンクリート板が何枚も発見されました。(スクリーン1から )
(ダイビル側広場)この黒い模様は、デザインではありません。

ダイビルの歩道は全く壊れていない。材質が違う
(ヨドバシ側広場)人が沢山歩くところは、こちらもアスファルト舗装で改修

人が余り歩かないところは、ほとんど改修されていない

これは、デザインではありません。破損コンクリート板がアスファルト補修されたためこのような模様なっているのです。

この広場整備につては、2006年(平成18年)に東京都が秋葉原ITセンターを土地区画整理事業で再開発し、秋葉原東西広場として管理を千代田区が引き継ぎました。歩道部の仕上げ舗装は、透水性・保水性コンクリート平板になっています。

先ず始めにここで質問します。

①なぜ、ここに透水性・保水性コンクリート平板による舗装が採用されたのですか。

②採用経緯の時点で千代田区は、どのように関わっていたのですか。
お答えください。

③透水性・保水性コンクリートの機能特徴は、

1.降雨時、路面に水をためず、水はねのない舗装。
2.雑草が生えず、草むしりの必要がない。
3.表面に細かな凹凸があり、滑らない。
4.保水性があり、打ち水効果で夏は涼しい。
5.カラーバリエーションが豊富で環境にマッチした色彩が選べる。
6.天然素材が原料なので、自然環境に影響がない。
等と言われております。
現在のように破損した部分をアスファルト舗装に変えてしまうと設置時 に想定した効果が失われてしまうとともに現状では、景観上も宜しくないと思います。ご見解をお願いします。

④通常民間では、外装タイル等が破損した場合の改修は、保存されている現物タイルで直すか、またはそれと同様なもので破損した部分は補修されています。今回の場合、何故、このように1枚ずつ交換されなかったのでしょうか。お答えください。

⑤現在の改修方法を続けていれば全面改修、または、大規模改修になってしまうと危惧します。その場合の費用は、いったいいくらかかるのか。お答えください。

さて、秋葉原区画整理事業完成から12年経過しました。この地域流動人口の変遷をJR秋葉原駅の乗降客の変化を例に追ってみたいと思います。
JR東日本エリア内の1日平均の乗車人員ベスト100によりますと、秋葉原ITセンターの完成時2006年(平成18年)、JR秋葉原駅は100番中10位で20万人でした。2017年(平成29年)には、9位25万人に増加しています。JR東日本エリア内だけでも秋葉原は約5万人増加しております。10年間での伸び率は、JR秋葉原駅が一番です。
ここで質問します。

① 透水性・保水性コンクリートは、維持管理に費用が掛かり過ぎるのではないでしょうか。

② 後年度負担の少ない材質の検討は、なされているのでしょうか。

③ 土地区画整理事業や再開発事業で生み出されるインフラは、区として材質等について事前の協議、検討が必要と考えます。区の意見が反映できる仕組みとして位置づけられないものでしょうか。

④ 区は、東京都から土地区画整理事業や再開発事業で生み出されるインフラを引き継いで維持管理していますが、それには必ず大きな負担が伴います。都に都市計画税をメンテナンスの費用として配分するように千代田区として強く申し入れしてはいかがでしょうか。これについてお答えください。

⑤ また、再開発や区画整理事業で今後も道路・広場をエリアマネージメントで行なうのであるならば、東京都に入る都市計画税を毎年、有る一定額交付金として受け取る仕組みが必要だと思いますが、ご見解をお示しください。

今までもろもろ質問して参りましたが、指摘事項を考慮して、今後はしっかりと道路・広場の維持管理していただきたいのですが、如何ですか。
以上の点について、区長・教育長並びに関係理事者の明快な答弁を求め質問といたします。