平成21年第3回定例会の一般質問 発言内容

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一般質問内容(新型インフルエンザ対策とオートバイ違法駐車対策について)

 

【要旨】

1.学校・保育所・介護施設等における新型インフルエンザ流行時の対応について

①特別養護老人ホームで感染が拡大し重症化するケースが増えた場合の対処について
②通所介護施設の対応ついて
③介護施設介護職員が感染して支援できない場合について
④訪問看護員が感染して支援できない場合について
⑤ケアマネージャー自身が感染して支援できない場合について
⑥ワクチンの優先接種対象者に介護従事者が入っていないことについて
⑦新型インフルエンザの発生にともない、千代田区として介護保険事業者に休業を要請した場合の事業者に対する休業補償について
⑧保育園、幼稚園の休業対応策について
⑨学校が閉鎖された場合、元気な児童生徒の行き場について

2.オートバイ・原動機付自転車の違法駐車について

①私有地の無断駐車の実態把握について
②公道、路地裏や公園、公開空地でのオートバイ等の違法駐車の実態について
③利用者のマナー向上など啓発活動について
④公共施設等における駐車場の確保と既存の民間駐車場のオートバイ駐車場への転換について
⑤私有地の無断駐車に対する区の対応について
【詳細】

平成21年第3回定例会に当たり一般質問をいたします。
先ず、「学校・保育所・介護施設等おける新型インフルエンザ流行時の対応について」お伺いします。

厚生労働省は9月8日、インフルエンザの集団感染による学校(保育所、幼稚園、小・中・高校)の休校と学年・学級閉鎖が、8月30日~9月5日の1週間で前週(278校)の2.8倍、計772校に上ったと発表しました。大半が新型インフルエンザとみられ全国的に新学期が始まって、学校での感染が拡大したとしています。都道府県別では、東京の127校(前週17校)が最多であり、国内で新型インフルエンザの流行のピークが今月下旬にも来ることが予想されます。
実際、千代田区でも区立小学校、区内の学童クラブ、中学校、区内私立学校、区内大学で新型インフルエンザの感染が確認され、9月9日には、区立麹町中学校では3年生全クラスが学級閉鎖に至っています。
現在、千代田区においてはまだ学校関連施設における感染に留まっておりますが、どんなに手洗いやうがいの励行など予防策を講じても、区内保育所や区内の高齢者介護施設・通所介護施設がこの影響を受けないことはないと考えられます。早かれ遅かれ、必ず保育園児や介護施設入所者や通所介護利用者に発症者が出るでしょうし、濃厚接触者となる保育士、介護施設介護要員や訪問看護員、ヘルパーにも感染者が出ることが予想されます。
問題は感染者が重症化せず早期回復が出来るかであり、現場で出来る対応は限られたもので極めて不確実で不安定です。

そこで、先ず、新型インフルエンザが区内保育所や区内の高齢者介護施設・通所介護施設で発生し保育士、介護施設介護要員や訪問看護員、ケアマネージャー、ヘルパーにも感染者した場合、施設が閉鎖される事態に今からどのように対処する積りか質問いたします。

先ず、
① 高齢者介護施設、特別養護老人ホームで感染が拡大し重症化するケースが増えた場合は、どのように対処するのかご見解をお伺いします。

静岡県は、今月19日、新型インフルエンザ流行時における特別養護老人ホームでの具体的対応例を示した「事業継続計画」のマニュアル例を発表しました。職員の40%が稼動できないと想定し、サービスを食事と排泄に絞り込んだものです。具体的には、食事は備蓄した缶詰や、カレーやシチューといったレトルト食品で対応し、食事時間も人手を確保しやすい時間に変更、朝食は遅め、夕食は早めに設定しています。また、3日間分の食糧備蓄も推奨されています。排泄ケアーについては紙おむつの使用を基本とし、交換も可能な限り行ない、入浴サービスについてはサービスを休止する場合には清拭で対応するとしています。
静岡県のように迫り来る危機に対して、事前に具体的な対応を示していないとその場限りの場当たり的対応となり、現場は混乱するばかりです。千代田区としてこのような具体的計画は現在おありでしょうか。策定中ならば、お示しください。

② 通所介護施設の対応ついて、通所サービスの中止などの判断は誰がどのように行なうのですか。
サービスを中断した場合や休止した場合の処置は、どうするのですか。

ショートスティ受け入れを一時的に中断した場合、通所サービスを一旦休止した場合、訪問系サービスの代替利用が必要となりますが、訪問サービス人員の確保が困難な場合どうするのですか。
緊急時だけの対応では情報不足により代替利用を使わない、或いは使えない場合もあり、簡単に代替利用が機能しないことを考慮すべきですが如何お考えですか。

③ 介護施設介護要員が感染して支援できない場合どう対処するのですか。
④ 訪問看護員が感染して支援できない場合どう対処するのですか。
こちらも緊急時だけの対応では、情報不足により簡単に代替利用が機能しないことを考慮すべきです。
⑤ 介護利用者の担当ケアマネージャーもプラン変更に追われることが想定されますし、その時ケアマネージャー自身が感染して支援できない場合、平時より情報の共有と情報提供がなされる体制が出来ていないとすみやかに対処できないことになります。訪問看護員も同様です。
そのような事態を想定して対応策は用意されていますか。

⑥ 現在、ワクチンの優先接種対象者に介護従事者が入っておりませんし、検討もされていない現状です。
介護従事者は、医療従事者が患者と接する以上に介護サービスで患者と接する時間は長く、排泄物の始末など濃厚接触をしており感染の可能性は高いと考えられます。
現場を預かる自治体として、この点に対する対策を如何お考えですか。
⑦ 新型インフルエンザの発生にともない、千代田区として介護保険事業者に休業を要請し休業に応じた事業者に対する休業補償について、お伺いします。
そもそも、経営基盤が厳しい介護業界です。休業要請に対して「安心して休める仕組み」を作ることが利用者を支える基本です。既に、大阪府では休業要請に応じた事業者に休業補償を行なっております。休業補償に関するお考えはございますか。
まだ、休業要請や休業補償ついて検討をしていない場合は、これから介護保険事業者と協議を始めるべきと考えますが、如何ですか。

⑧ 本年5月、大阪府では、新型インフルエンザの発生にともない保育園、幼稚園が休業となったことを受け、開所している民間保育所に一時保育の希望者が殺到する事態が発生しました。医療関係者からの依頼が多く、命の現場で懸命に働く人ほど仕事を休めず、家に子どもをおいて仕事に出られないからでした。一方、ベビーシッター派遣会社にも、仕事を抱えた親から派遣依頼や相談が相次いでいました。また、仕事への不安を抱えながら1週間子どもと自宅で過ごした親もいました。保育園、幼稚園の休業が長引けば、仕事を持っている親は子どもの面倒を見続けることはできません。どこに子どもを預ければよいのかと困ってしまいます。
当区として、保育園、幼稚園の休業対応策をお持ちですか。お答えください。
⑨ 名古屋市の民間保育業者のなかには、保育所が休園になり、自治体が社会機能維持のためどうしても必要な臨時保育を行なう場合、外出制限がなければ要請に応じて保育士を派遣するなど可能な限り協力したいと申し出ているところがあります。
このような民間保育事業者と協議を始めるべきですが如何ですか。
併せて、事態への対応マニュアルを作成して、区民に広く認識してもらわないとなりません。
具体的には、身内や近所の人、母親つながりでいざという時に頼めるネットワークづくりを心がける、共働きならば、どちらが早く帰るかを相談しておく、事前に民間のベビーシッター派遣会社に連絡を取っておくなどです。

学校が閉鎖された場合、元気な児童生徒の行き場がありません。一時、ゲームセンターやカ    ラオケに出入りする児童生徒がいたと報道されたこともあり、この対応も重要です。この場合の対応策を考えていますでしょうか。

新型インフルエンザ流行が迫っている現状で上記の点をどのようにお考えか、
区長並びに関係理事者のご見解をお伺いいたします。

次に「オートバイ・原動機付自転車の違法駐車について」お伺いします。

最近、新築マンションの住民からマンション前やマンション敷地内に無断駐車をしているバイクや原動機付自転車で迷惑しているという相談を受けました。
管理人の常駐する大規模マンションでは、オートバイ等の無断駐車は起こりにくいのですが、常駐管理人のいない中規模以下のマンションでは、これは深刻な問題です。
無断駐車されないように見回りをしても限界があるうえ、警察に助けを求めても私有地のため、駐車違反にならずレッカー移動も出来ません。たまたま、駐車現場を押さえて口頭で警告したり、「駐車禁止」の貼り紙を貼って注意しても一時的に無断駐車は減るもののまた元の状態に戻ってしまいます。
原動機付自転車は区役所、自動二輪は陸運局が管轄ですが、ナンバーから持ち主を特定しようにも一般区民には教えてくれず、何とか教えてもらっても対応には相当の時間を要します。

この原因は路上駐車取り締まり強化でオートバイ等が行き場を失い、街にあふれ出した為であり、こうした迷惑駐車は道路交通法の対象外で取締りができません。
このままですとマンション住民と無断駐車オートバイ・原付所有者間でトラブルが絶えず、街に不満が満ちあふれてしまいます。私有地の無断駐車バイク・原動機付自転車は私有地を占拠し、住民の安心、安全の生活を阻害していると言えます。
もともとオートバイは、自動車や自転車と異なり、駐車場法といった法律や条例でその整備が義務づけられていないため、実質的にオートバイ専用駐車場はありません。自動車用の駐車場や自転車および原動機付自転車用の駐輪場を利用しようとしても、法律対象外を理由に管理者等に断られるケースが多く、オートバイは路肩や歩道上に駐車しても自動車に比べ、迷惑になりにくいこともあって駐車違反の取締りから実質的に除外されることが多かったのです。こうした法律の不備によるオートバイ専用駐車場の整備不足とそれに起因するオートバイの駐車違反に対する慣例的な対応という甘い状況が長年に渡って続いて来たわけです。オートバイの駐車場問題そのものは以前から存在していたにも拘らず、問題意識は極めて低かったと言えます。
ところが、2002年の交通バリアフリー法施行後からオートバイに対する駐車違反取締りが実施され、2006年6月1日より改正道路交通法が施行されたことで、駐車違反の取締り方法が変更されオートバイ専用駐車場不足が深刻なものとなってきたのです。
この背景には日本の都市計画の中で、総合的な駐車場対策が後回しにされてきたことなどが指摘されております。このようなオートバイの迷惑駐車急増を目の前にして日本の道路行政と都市計画のあり方を根本的に見直す必要を感じざるを得ません。

では、千代田区で今までどのような対策が取られて来たのでしょうか。
当区では、今年自動二輪駐車場条例が制定されて、秋葉原に10台の駐車場が整備されたました。このことは、評価されます。
しかし、以前より公道、路地裏や公園、公開空地でのオートバイ等の違法駐車は街の困りごとでした。オートバイ等が使用できる駐車場がほとんどないため、多くの区民が迷惑していたのです。

ここで質問します。
まず、区は私有地の無断駐車の実態をつかんでおりますか。
また、公道、路地裏や公園、公開空地でのオートバイ等の違法駐車の実態をつかんでいますか。

次に
私は、オートバイ等の違法駐車、私有地への無断駐車対策は、単に取締りを強化するのではなく、利用者のマナー向上など啓発活動を積極的に実施することだと考えておりますが、そのためにはオートバイ等の駐車場整備は必要不可欠です。特にオートバイ等の駐車場整備については、放置実態を踏まえて、整備目標を定め、公共施設等における駐車場の確保と既存の民間駐車場のオートバイ駐車場への転換を視野に入れて、例えば、助成を含め民間業者に整備を促すなどが考えられますが如何でしょうか。

また、違法駐車・無断駐車への対応として私有地の無断駐車については、区が相談窓口として原動機付自転車なら区役所、自動二輪なら陸運局に照会して所有者への情報提供を行なうなどその役割を果たすべきで、これが無断駐車に対する手段を持たないマンション住民へのせめてもの行政サービスだと私は考えるところです。

以上2点について区長並び関係理事者のご見解をお伺いさせていただき、私の一般質問を終了させて頂きます。

以上です。回答につきましては後日またアップ致します。