千代田区議会 議長コメント(全文)

区長は、「総務省がどう言おうと、私なりに事実上不信任ととらえて、私が」解散を判断したと強弁していました。

これに対し、千代田区議会議員の全員から、区長に対し、総務省の見解に反し、法的根拠がない解散であることを主張し、予算特別委員会を通常どおり開催し、区長や理事者の出席を要請し、7月28日、29日、30日までの3日間待ち続けました。

この間、新聞やテレビは、区長の解散の効力については多くの疑問を報じてきました。

そして、ついには、本日の定例記者会見において、総務大臣からは「100条に基づく偽証告発が不信任議決とは考えにくい」との発言がありました。さらに、区長側が解散の根拠として挙げている過去の裁判例は、偽証告発に関するものではないとの発言もありました。

総務省のみならず、総務大臣までもが疑義を示しているにもかかわらず、本日まで区長は「議会は存在しない」と言い続け、予算特別委員会への出席を拒み、理事者の委員会出席も認めないという暴挙に出ています。

本日、ついに、千代田区選挙管理委員会の判断が示され、

「適法な手続きを欠くものであり、解散処分は無効」であり、したがって選挙は行わないことを決定されました。区議会の主張が認められました。

「総務省がどう言おうが解散する」との暴挙で始まった不名誉極まりない区政の混乱は、連日メディアを通じて全国に報道されています。区民の間には区長の暴挙に対する不満が日に日に広がっています。

区長が区政の混乱を振り撒いた以上、これを収めるべき責任は区長にあることは明白です。選管の判断を真摯に受け止め、無効な解散を撤回し、早急に事態の収拾を図り、区政の混乱を収めることを強く求めます。

令和2年7月31日 千代田区議会議長 小林 たかや